NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【JASON KUI : NAKA】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH JASON KUI !!

“Maybe I Am a Working Guitar Man, So I Always Get To Play Different Kinds Of Music, That Really Influences Me So Much, So That’s Why My Music Is More Diverse.”

DISC REVIEW “NAKA”

「このタイトルは日本語の “中” から取ったんだ。中とは中間とか間っていう意味だよね。それって僕のライフスタイルなんだ。僕は最近の生活の中で、全てにおいて良いバランスを探し求めているんだ。
例えば、人生と仕事、ソロ活動とお金のための音楽、テクニックとメロディーといった二律背反の中でね。全ては正しいバランスが必要に思えるね。」
tfvsjs が統べるマスロックキングダム、香港でメタリックなシュレッドを響かせる Jason Kui の魅力は日本語の “中” に集約されています。
“仕事” であるセッションミュージシャンの経験で得た卓越した技巧と音楽眼を、”人生” であるソロ作品に落とし込む。偏りすぎた天秤は、いつしか障壁を生み出すのかも知れません。つまり技巧と旋律、ロックとアウトサイドロックの絶妙なバランスは、Jason のしなやかなライフスタイルに端を発しているのです。
言い換えれば、”Naka” とはギターアルバムに付き物のエゴを一切排除した水平な天秤。Jason のニュートラルな好奇心は、楽曲全てが別の顔を持つ虹のようなレコードを完成へと導いたのです。
「僕は80年代後半に生まれたから、オリジナルのゲームボーイで育った。だから8bitは僕にとって大きな意味があるんだよ。 そして、賑やかな渋谷のホテルで書いたリフと、8bitのレトロな雰囲気を一緒にするのはクールなアイデアだと思ったんだ。」
レトロなゲームボーイとモダンなプログレッシブサウンドがクラシカルに溶け合う “Pixel Invasion” は Jason Kui に透徹する多様性の象徴でしょう。アートワークに描かれた砂漠と海、天と地、光と影のコントラストは、そのまま作品に浸透する過去と未来、技巧と旋律、優美と重厚の音狭間を反映しているはずです。
“Splash!” で ARCH ECHO や INTERVALS の血を引く近代的でポップな “Fu-djent” を披露しながら、より硬質で伝統的なフュージョン “Mean Bird” を織り込むタイムマシーンの装い。DREAM THEATER にポルカやマカロニウエスタンを移植する “Dance of Awakening The Spirit Part II, The Ballad of The Headless Horseman” の大胆不敵。さらにダンサブルなソウル/ファンク “Games Brown (Hey!)” から、フォーキーでノスタルジックな “Then and Now” へ移行する感情の津波。これほど色彩豊かなインストゥルメンタルレコードが存在するでしょうか?
フレーズの宝石箱 Andy Timmons, シュレッドの百面相 Andy James, 複雑怪奇なフュージョンキング Tom Quayle, プログメタルライジングスター Poh Hock と、モダンギターの綺羅星を適材適所に配する隠し味も見事。料理の仕上げは当然、パン屋でありプログシェフ Anup Sastry。
今回弊誌では、Jason Kui にインタビューを行うことができました。「僕が農家だとしたら、Anup は料理人さ。僕が彼にマテリアルを渡し、彼が組み立てていくんだよ。」 “Guitar Idol” や “I Am a Singer” を追っていたファンなら記憶に残っているはず。どうぞ!!

JASON KUI “NAKA” : 9.9/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【ULCERATE : STARE INTO DEATH AND BE STILL】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH JAMIE SAINT MERAT OF ULCERATE!!

“We Knew Early On That We Needed To Capitalise On a Far Greater Sense Of Melody Than We Ever Had Before, And Really Challenge Our Own Intuitions.”

DISC REVIEW “STARE INTO DEATH AND BE STILL”

「早い段階で、これまでよりもさらに強くメロディのセンスを活用して、自分たちの直感に挑戦する必要があると気付いたんだ」
テクニカルかつアトモスフェリックなデスメタルとして高い評価を得ているUlcerate。その6作目となる『Stare Into Death And Be Still』は、彼らにとっては挑戦的な作品となりました。20年以上のバンド生活で養った本能は、いつしか「混沌」や「醜さ」「汚さ」に偏っていたようです。その偏りを「雪崩のように大量の素材を書いては捨てた」ことで洗い流したあとに芽生えてきた、異質なリフやパターン。そこには「力」や「美しさ」「明瞭さ」がはっきりと宿っていました。
彼らはその異質さをしっかりと捉え、さまざまな角度から強化していきます。もっともわかりやすいのがプロダクションの方向性でしょう。「今回のライティングとプリプロダクションの哲学は、混沌よりも力を優先すること」。そう語るJamieのことば通り、本作の音は明瞭で太く、暖かみさえ感じます。また、彼のドラミングにも変化がありました。メタルからジャズ、ファンクと、さまざまなジャンルのドラマーからそのスタイルを吸収してきたエクストリームメタル界きっての名手の彼ですが、本作では人生の大半をかけて磨いてきたそのテクニックを抑制し、曲そのものを活かすパフォーマンスを志向したのです。
彼らにとっては挑戦的なこうした変化は、リスナーにとってはむしろ“親しみやすい”作風に変化したと感じられるかもしれません。ただし、その親しみやすさは『Stare into Death and Be Still』というタイトルに接続しています。「死への畏敬」。死は常に突然に、暴力的にやってくるものではなく、ときには冷静にはっきりと観察せざるを得ない。そうした「穏やかな恐怖」とでもいうべき感情が、そしてそれに立ち向かうための意志が、「混沌」から「力」へと向かった彼らの作品には宿っています。
「もし『音としてはよいが意味がわからない』歌詞だったり、テキストとしては出来がよくてもフレーズがひどい歌詞だったりしたら、何の役にも立たないからね」。その通り、本作のテキストとそのサウンドは、楽曲と高度に一致しています。
このように、彼らは各要素を綿密に調整して作品を作っています。しかし、その綿密さは、あくまで彼らの精神と肉体から生み出されたものでなければなりません。「自分が演奏しているものが最終的な品物であること意識する」。コンピューターによる演奏の修正や数値管理を否定し、ライン入力ではなく部屋録りを志向する彼らの作品が、整理されたテクニカルさではなく、うねるようなグルーヴと、真に迫るアトモスフィアをまとっているのはうなずけます。
曲、歌詞、演奏、レコーディング、プロダクション……彼らの哲学のもとに、それらすべてが生々しく一体化したデスメタルの名盤がここに誕生しました。今回弊誌では、ドラマーのJamie Saint Meratにインタビューを行うことができました。「完璧は芸術の敵だ」。どうぞ!

WORDS & INTERVIEW BY 江戸大  (DECAYED SUN RECORDS )

ULCERATE “STARE INTO DEATH AND BE STILL” 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【GREEN CARNATION : LEAVES OF YESTERYEAR】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH KJETIL NORDHUS OF GREEN CARNATION !!

“In Some Ways We Are a “Child” Of that Norwegian Black Metal Era. Through The Years, Many Of Those Early Black Metal Bands Have Changed Quite a Lot, Developing Their Music And Bringing In Other Influences.”

DISC REVIEW “LEAVES OF YESTERYEAR”

「”Light of Day, Day of Darkness” は多くの点で “すべてを備えて” いるよね。まさに過剰な創造性だったよ。そして幸運にも僕たちはすべてをまとめて、音楽の長いリストとしてだけじゃなく1つの曲として見られるように仕上げることができたんだ。」
ノルウェーの闇皇帝 EMPEROR にも血を分けた Tchort 率いる翠色のカーネーションは、00年代に咲いたプログメタルの徒花にも思えました。しかし、音花のラボラトリーで生育された越境の種子は後続の遺伝子へと刻まれ、14年の時を経て遂に GREEN CARNATION 本体の再生をも誘ったのです。
インタビューに答えてくれた GREEN CARNATION の声、Kjetil が初めてバンドに加わった “Light of Day, Day of Darkness” は当時の常識をすべて覆すような異端の書でした。娘の逝去と息子の誕生を同時に体験した Tchort の感情もとにした闇と光の生命譚は、60分で一曲を成す異形の姿を誇っていました。
「最も重要なのはムードとアトモスフィアだからね。実際、”Light of Day, Day of Darkness” の大半かプログレッシブに属するなんて誰もが言えないだろう。僕たちの音楽には酩酊するような要素、ヘヴィーな要素、ドゥーミーな要素など、他にもたくさん存在するからね。」
サックスやシタール、クワイア、それに600を超えるサンプルまで使用して、ブラック、デス、プログはもちろんフォークからゴス、ドゥームまで縦横無尽に敷き詰めた音の絨毯は、ある意味ステレオタイプが定着してきた当時のプログメタル世界を震撼させたのです。
「このアルバムで僕たちにとって最も重要なことの1つは、GREEN CARNATION 最高の面をすべて1つのアルバムに取り込むことだったね。解散以前は5枚のアルバムで何度も実験を繰り返したんだけど、すべてのアルバムに “典型的なグリーンカーネーションの瞬間” があったわけさ。」
目眩く音旅を経て、経済的な不遇とモチベーションの喪失により2007年に活動を休止した GREEN CARNATION。しかし、マイルストーン “Light of Day, Day of Darkness” のワンオフショウを契機として再び翡翠の撫子に血が通い始めます。
5曲45分。最新作 “Leaves of Yesteryear” に純粋な新曲は3曲しか収録されていません。残りの2曲は “My Dark Reflections of Life and Death” の再録と BLACK SABBATH “Solitude” のカバー。しかし、過去曲の再訪を含め、この内容に不満を感じるファンはいないでしょう。
プログメタルでストーリーテリングを行う翡翠の煌めきは、14年の時を超えて成熟を導き一際その輝きを増していました。エピックという過去の忘れ物を取り戻すタイトルトラック、”Leaves of Yesteryear” には、たしかに ULVER, ENSLAVED, ANATHEMA, CANDLEMASS, KATATONIA といった異端メタルの巨人に宿る耽美や重厚、荘厳を想起させながら、より純粋化したプログメタルを紡ぐバンドの知性と哲学が込められています。
クラッシックロックへの憧憬を湛えた “Sentinels” のアラベスクな旋律、記憶に残るリフワーク、70年代に根ざす鍵盤の香りはまさにロックの黄金律。そうして輪廻の導きのもと、作品はよりドラマティックによりプログレッシブに生まれ変わった16分のセンターピース “My Dark Reflections of Life and Death” で “GREEN CARNATION 2020” の壮大を存分に見せつけるのです。
今回弊誌では、不世出のシンガー Kjetil Nordhus にインタビューを行うことができました。「ある意味僕たちはあのノルウェーブラックメタルシーンの “子供” なんだよ。あれから何年にもわたり、初期のブラックメタルバンドの多くは大きな変化を遂げ、音楽を発展させ、他からの影響をもたらしたね。
たとえば、最近 ULVER のファンになった人は、最初のアルバムを聴くとかなりショックを受けるはずだよ。もちろん、僕たちだってジャンルや影響に関して実験的なバンドだしね。 」 どうぞ!!

GREEN CARNATION “LEAVES OF YESTERYEAR” : 9.9/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【ORANSSI PAZUZU : MESTARIN KYNSI】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH ONTTO & EVILL OF ORANSSI PAZUZU !!

“When I Say Progressive, I Mean That In The Literal Sense, Thinking About Music That Has The Idea Of Exploration At Heart. We Are Not Doing a Prog Tribute. Not Following Anyone Else’s Path, But Making Your Own Path.”

DISC REVIEW “MESTARIN KYNSI”

「僕たちにとって、プログレッシブとは1つのジャンルに誠実でいることではなく、ジャンルを旅して新たな音の次元へと進んでいくことなんだ。そして僕はプログの巨人たちが、当時同じようなアイデアを持っていたと確信しているんだよ。」
古の巨人とその探究心を共有するフィンランドの哲音家、サイケデリックブラックマスター ORANSSI PAZUZU。ジャンルを巡るバンドの旅路は最新作 “Mestarin Kynsi” (マスターの爪) において一際ブラックメタルの暗黒宇宙を飛び出し、プログレッシブ、クラウトロック、アシッドハウス、ジャズ、アヴァンギャルド、ミニマル、ノイズの星々を探訪する壮大なる狂気の音楽譚へと進化を遂げています。
「ORANSSI PAZUZU という名前は、僕たちの音楽に存在する二元的な性質を表すため選んだんだ。サイケデリックなサウンドと70年代スタイルのジャムベースなクラウトロックの探検を、ブラックメタルに取り入れたかったからね。」
艶やかなオレンジと魔神パズズ。二極化されたバンド名が象徴するように、ORANSSI PAZUZU は時にメタルという重力からも解放されて、不可思議なリズム感とポップな感性を備えつつ、神秘と悲惨の破片に溶け出す独特の審美世界を呼び起こします。
「ゲームのサウンドトラックからは間違いなく影響を受けているね。その風景やイベントを視覚化し参照することについては、バンド内で多くのコミュニケーションをとっているんだ。時には、特定のゲームのシーンについても言及しながらね。」
ファイナルファンタジーシリーズを手掛けた植松伸夫氏に多大な影響を受けたと語る Evill。実際、イタリアのホラーフィルムや UNIVERS ZERO の暗黒舞踏を想起させるオープナー “Ilmestys” (天啓) を聴けば、アルバムがシンセサイザーの深霧や電子の海へと乗り出したサウンドトラックの一面を湛えることに気づくはずです。当然、時にホーミーを思わせる Jun-His の表魔力と不協和のギターも音の映画化に一役買っていますが。
「確かにこのアルバムではたくさん異なることが起こっているよね。 ただ、できるだけ数多くの影響を詰め込むことが目標ではなかったんだ。」
SWANS の方法論でエクストリームメタルにアヴァンギャルド革命をもたらした2016年の “Värähtelijä” から、ORANSSI PAZUZU は「演奏する音楽という “結果” が “リーダー” で周りに存在するミュージシャンは、その “リーダー” という中心に仕える方法を考える」自らの流儀をさらに研ぎ澄まして完成された黒のシネマ、ラブクラフトのコズミックホラーを届けてくれました。
もちろん、”Tyhjyyden Sakramentti” に潜む CAN, DARKTHRONE, TANGERINE DREAM の複雑怪奇な共存、”Kuulen ääniä maan altar” に忍ばせた PERTURBATOR とのシンクロニシティー、さらにはサイケブラックに20世紀最高のミニマリスト Steve Reich, Philip Glass の創造性を混入させた奇跡 “Uusi teknokratia” など、ロックとメタルの歴史を網羅した歴史家、研究家の一面は健在です。
ただし Ontto の、「まずはアトモスフィアが湧いてきて、僕たちの目的はそれに従うことなんだ。組み込まれる様々なジャンルは、たいていの場合、音楽を望ましい方向に操作するための適切な道具だと考えているよ」 の言葉通り、最終的に ORANSSI PAZUZU の探究心、好奇心はジャンルという絵の具を一枚の絵画を想像を超える創造として仕上げるための道具として使用しているに過ぎません。
それはトワイライトゾーンとツインピークスの不気味を抽出してブレンドした、異次元のブラックホールと言えるのかもしれませんね。メタル世界、いや音楽世界自体が経験したことのない、魑魅魍魎、異形のサウンドスケープがここには存在するのです。
今回弊誌では、ベーシスト Ontto とキーボーディスト Evill にインタビューを行うことができました。「個人的に最初のビッグアイドルの1人は、ファイナルファンタジーサーガの音楽を創生した植松伸夫氏だったんだ。今でも彼のハーモニーやエモーションの素晴らしきアプローチに影響を受けていることに気づかされるね。”FF VII” は僕のエピカルで壮大な感覚が生まれた場所なんだ。」
ANEKDOTEN 以降の北欧プログとの共通項を見出すのも一興。MAGMA や MAYHEM の波動を抱く DARK BUDDAH RISING とのコラボレーション、WASTE OF SPACE ORCHESTRA もぜひ。どうぞ!!

ORANSSI PAZUZU “MESTARIN KYNSI” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【ELDER : OMENS】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH NICK DISALVO OF ELDER !!

“I’d Like To Think That We’re Channeling The Adventurous And Explorative Spirit Of The Prog Scene In The 70’s, But Not Directly The Sound. We Want To Be Our Own Band, But Also Push The Boundaries Of Our Own Creativity.”

DISC REVIEW “OMENS”

「僕は日本の浮世絵を購入したばかりでね。それをきっかけに、日本の文化について読んでいて”浮世”の意味を発見したんだ。読み進めるにつれて、僕がアルバムのために書いている歌詞と本当にシンクロしていて興味をそそられたよ。
住んだことのない場所についてはあまり多くは語れないけど、少なくとも僕の住む西洋世界では、人生に意味をもたらさない過剰な消費に執着し過ぎているように感じるね。必要のないものを買うために働いているように思えるよ。大きな家やファンシーな車を買い、意味のない人生を送り、ゴミ以外何も残さず死んでいく。
このアルバムの楽曲は、僕たちの多くが精神的奴隷として生きていることを悟り、人生を充足させるため自分自身の道を見つけることについて書かれているんだよ。」
前作 “Reflections Of A Floating World” リリース時のインタビューで、Nick DiSalvo はそう語ってくれました。古の日本に学び、物質世界よりも精神世界に重きを置く彼の哲学は、おそらく ALCEST の Neige とも通じています。
そして奇しくも、シンプルなストーナーアクトとしてスタートし、プログ/ヘヴィーサイケの方角へと舵を切った ELDER の音楽性は、ストーリーを喚起するシネマティックな創造と、ジャンルを縦横無尽に横断する精神性という意味でいつしか ALCEST と神話を共有できる数少ない語り部に成長を遂げていたのです。
「今日僕たちは、サウンドとアトモスフィアのスペクトルを広げて探求を続けている。だけど、君が “Omens” について “ブライト” で “アップリフティング” と評したのはとても興味深いね。だってこのアルバムのテーマはさっきも語った通り実にダークなんだから!まあ僕はいつも悲哀と喜びの2つの対照的な感情を描こうとしているんだ。そして両者のムードを全ての楽曲に落とし込もうとしているんだよ。」
前作で “浮世” の浄土を描いた ELDER は、”Omens” で対照的に欲望渦巻く物質世界の限界を鋭く描写することとなりました。さながら対となるレコードにも思える2枚のアルバム。その陰の “裏面” はしかし、映し出した深刻なテーマと反するように陽のイメージを以前とは比較にならないほどブライトに宿しています。
新たな輝きは明らかに、ANATHEMA, ALCEST, CYNIC といったモダンメタル/プログの革命家とも通じるように思えます。前作の時点でクラッシックプログ、クラウトロック、インディーからの影響がシームレスに芽生えるカラフルで多彩な浮世草子を創世していた ELDER ですが、その物語にシューゲイズやポストロックの息吹をふんだんに加えたことは確かでしょう。ただし Nick はその場所よりも、さらに純粋に澄み切ったプログジャイアントへの憧憬を隠そうとはしませんでした。
「彼らに比べて音楽的な才能が欠けているから、僕たちが直接的に YES の系譜に位置するかはわからないけど、彼らが僕たちの大きなインスピレーションと探求の源であることは間違いないね!どちらかと言えば、僕たちは70年代のプログシーンの冒険心と探究心を伝え、チャネリングしていると思う。サウンドを直接伝えているのではなくてね。」
ストーナーへの愛情を湛え、後ろ髪を引かれながらもその音心は確実にかつての恋人から遠ざかっています。実際、”Ember” は現代に突如として現れた “オルタナティブな YES” と表現したいほどに、70年代の宇宙的で英知的な “残り火” を灯しているのですから。
もちろん、”Omens”, “Halcyon” に漂うサイケデリックな営みは PINK FLOYD の遺産でしょう。ただし、”In Procession”, “One Light Retreating” に Nick が施した Steve Howe と Jon Anderson の彫刻、GENTLE GIANT の細工は、他の現代を生きるバンドには決して真似できない匠の孤高。
「“Elder” “長老” は僕にとって古の感覚、篝火に佇む古の賢人を想起させる言葉で、僕たちの歌うテーマにフィットすると思ったんだよ。今でも、この言葉は確かな美しさを持っていると感じるね。」
フェンダーローズ、メロトロン、ムーグ、さらに瑞々しきギターの百花繚乱を携えた長老の紡ぐ古の音楽は、”Omens” の物語と同様に、プログレッシブの新緑が世界中の廃墟から成長し、次世代のサイクルを始める美しき象徴に違いありません。
今回弊誌では、Nick DiSalvo に2度目のインタビューを行うことができました。「僕はこの時間を出来るだけ新たな音楽の作曲に当てて、生産的でいようと心がけているんだ。特にこの春はコンサートをキャンセルせざるを得ないからね。だから僕たちにできる最良のことは、出来るだけ賢くこの時間を使うことなんだよ。」
前回のインタビューでは ANEKDOTEN を挙げて驚かせてくれた Nick ですが、今回はノルウェー気鋭のジャズロック NEEDLEPOINT を2作も挙げている点にも注目です。どうぞ!!

OMENS TRACK BY TRACK BY ELDER

Omens

タイトルトラック “Omens” はレコードの舞台設定だね。その本質は、文明の衰退についてのコンセプトアルバム。悪い兆候のもとにある社会の有り様を描いているんだ。壮大な文明の城は高く聳えるけど、迫り来る変化の暗い雲に覆われているよ。
僕たちのレコードでは大抵、楽曲は書かれた順序で収録されている。実際にこのタイトルトラックはアルバムで最も古い曲なんだ。そのため、おそらく以前のレコードと最もイメージが似ていて、最もリフの多い楽曲になったね。だけど最後の部分は、ほぼシューゲイズとポストロックの領域に浸っているかな。
オープニングのピアノのリードは、もともとは曲のモチーフにしようと考えていたんだけど、レコーディング中はどういうわけか合わなかったんだ。そんな中で、Fabio がムーグでジャミングを開始し、オープニングリフに新たなモチーフを重ねてくれたんだ。こんな風に、スタジオでは瞬く間にひらめきで変更が加えられることがあるね。

In Procession

もともとはアルバムの最初の曲であり、シングルにしようと思っていたんだけど、おそらくこれほど多くの変更が加えられた楽曲はないね。2つの部分に分かれていて、最初の部分はクラッシックな ELDER のリフとサイケデリックなヴァースの間を行ったり来たりして、後半部分はジャムセッションが進展しながら構築され、グルーヴィーでポリリズミカルな終幕へとに至るんだ。
作曲の観点から見ると、”In Procession” は ELDER の基準としては非常にシンプルで、全体的な特徴も、”The Gold & Sliver Sessions” のジャムを基盤とした性質に近いよね。
非常にブライトかつ刺激的な楽曲で、常に前進している世界を説明するエネルギーに満ちた歌詞を伴うよ。これは、この架空の文明が創設された時から常に成長、消費、発展する必要を伝えているんだ。ただし、”In Procession” の “行進” は同時に、軍事的または葬式的なものとしても解釈できるよね。つまり崩壊につながることを示唆してもいるんだ。

Halcyon

このように長い曲だと、ボーカルは比較的少ないんだけど、音楽が代わりに語ってくれる。”Halcyon” はまさに今この時についての楽曲。崩壊の直前、この世界の美しさを理解する最後のチャンス。死を避けられないものとして受け入れてきた文明において、自由の中で生きる一種の陶酔の瞬間。
“Omens” は他のレコードよりも時間をかけ、それほど根を詰めず製作して、有機的に “部品” を開発していったんだ。オープニングの4分間はスタジオで行ったいくつかのライブジャムの1つで、このやり方をよく表しているね。もともとこのジャムは10分を超えてたんだけど。ファンの忍耐力もテストしているわけさ。ライブで何が起こるだろうね!
僕の考えでは Halcyonは、”Lore” に最も近いかもしれないね。レコードの中で最も長くて最も壮大なトラックとして、センターピースの機能を果たしているからね。何度も聴けばギターとキーボードの多重なるレイヤーを紐解き、時には複数のドラムまで明らかにしするよ。最後のリフは、ジョン・カーペンターと GOATSNAKE が出会ったような感じだね。まさにアルバムを代表するリフだよ。

Embers

比較的明るいトーンにもかかわらず、”残り火” というタイトルが示すように、燃え尽きて消えていく世界のシーンを描いた楽曲だよ。おそらく僕たちが今まで書いた中で最もオルタナティブな楽曲で、ストーナーやドゥームよりもオルタナティブロックとの共通点が多く存在するね。つまり、良くも悪くもジャンルにあまり注意を払わないとこうなるという一例なのかもしれないね。前代未聞だよ。
僕たちは未知の海で泳いでいるから、ELDER らしく聴こえるかどうかにはあまり関心がないんだ。だから “Embers” はすぐに完成したよ。最後のリフは “パールジャムリフ” と呼ばれているくらいさ。

One Light Retreating

オープナーとは逆に、”One Light Retreating”は、最後に作業を終えた曲だった。レコードの浮き沈みが激しいから、このようなヘヴィーかつモメンタムなリフで終了するべきだと感じだね。つまり前作から “Omens” へのジャンプを完全に要約する、ひねりを加えたクラシックな ELDER ソングだよ。アルバムのクリーンなプロダクションが、スペーシーなエンディングで輝いているよね。
物語が幕を閉じると、世界の光が1つずつ消え、夜の暗闇に消えていくんだ。だけど僕たちのアルバムすべてと同様に、強い希望も存在する。新しい緑の生命が世界中の廃墟から成長し、また新たなサイクルが始まるんだ。

ELDER “OMENS” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【PURE REASON REVOLUTION : EUPNEA】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH JON COURTNEY OF PURE REASON REVOLUTION !!

“First Time Labelled “Prog Rock” I Think We Were a Little Surprised. For Us It Was Mix Of Grunge, Fleetwood Mac Vox, Floyd, Massive Attack & DJ Shadow. So To Get Labelled With What Was Just a Small Section Of The Influences Felt a Little Odd. Now We’re Proud To Be Progressive.”

DISC REVIEW “EUPNEA”

「間違いなく、男女混成ボーカルは僕たちにとって鍵となる要素だし、このハーモニーが他のバンドと僕たちを区別化しているとさえ思うよ。おそらく、このスタイルを取るバンドは増えていくと思うよ。」
純粋な理性を革命に導くプログレッシブな哲音家 PURE REASON REVOLUTION は、めくるめく陰極陽極のハーモニーで沈んだ世界を緩やかに溶かします。
「最初にプログロックのラベルを貼られた時、僕たちは少し驚いたんだ。僕たちにとって当時の自らの音楽は、グランジ、FLEETWOOD MAC のボーカル、PINK FLOYD, MASSIVE ATTACK, DJ SHADOW をミックスしたものだったから。だからそんな影響の中からとても小さな部分だけを切り取って、プログロックとレッテルを貼られることは少し奇妙な感じがしたんだよ。まあ、今はプログレッシブのラベルを誇りに思っているけどね。」
PORCUPINE TREE や COHEED AND CAMBRIA を導火線にプログレッシブの新たなビッグバンが勃発した00年代。PURE REASON REVOLUTION が放ったデビュー作 “The Dark Third” の鮮烈さは明らかに群を抜いていました。
グランジオルタナティブの遺伝子を纏いながら、電子のレンズを通して映すPINK FLOYD のサイケデリック。さらにそこには、極上のフックとハーモニーが添えられていたのです。仮にモダンプログレッシブが、勃興したモダンなジャンルの音の葉を取り込む多様性の万華鏡だとしたら、まさに PURE REASON REVOLUTION こそがアプレゲールの象徴だと言えました。
「間違いなくデビュー作 “The Dark Third” と近い場所にあるけれど、同時に他の2作からも切り取ったような部分があるよね。だから、願わくば “Eupnea” が僕たちのデビュー作を少し思い返させながら、進化したようにも思えるサウンドであれば良いね。」
2010年の “Hammer and Anvil” 以来実に10年ぶりの復活作となった “Eupnea” はバンドの集大成にして出発点なのかもしれませんね。アルバムは “New Obsession” の緩やかな電子パルスでその幕を開けます。徐々に顕となる音建築、バンドの過去と未来を繋ぐ架け橋。
スペーシーでダークなエレクトロの波動を発端に、流動するギターのクランチサウンドとポップなハーモニー。そうして PRR は全ての出発点へと回帰しながら、シネマティックな “Hammer and Anvil”、ダークなシンセウェーブ “Amor Vincit Omnia” の情景を重ね、さらにサウンドの幅を広げていくのです。
ポストロックにも通じるアトモスフィアを主戦場としていた PRR ですが、プログのラベルに誇りを感じているの言葉通り、”Ghosts & Typhoons” では難解でアグレッシブなギタードライブ、BRING ME THE HORIZON のスピリットまで披露。一方で、SMASHING PUMPKINS の哲学を宿す “Maelstorm” や 7/4の魔法 “Beyond Our Bodies” ではさらにメロディーの流麗に磨きをかけてレコードの対比を鮮明にしていきます。
そうしてアルバムは、真の感情的ジェットコースター、13分のタイトルトラック “Eupnea” で PORCUPINE TREE や ANATHEMA に寄り添いながら、時代の激動と愛娘の吐息を遠近法で描写して幕を閉じるのです。
今回弊誌では、ボーカル/マルチ奏者 Jon Courtney にインタビューを行うことができました。「男女混成のハーモニーは、FLEETWOOD MAC, CSNY, THE BEACH BOYS からの影響だね。僕たちのメロディーは常に THE BEACH BOYS から本当に強力な影響を受け続けている。Brian Wilson こそがメロディーの王様さ。」どうぞ!!

PURE REASON REVOLUTION “EUPNEA” : 9.9/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【SPELL : OPULENT DECAY】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH CAM MESMER OF SPELL !!

“We Think Our Music Is a Lot More Diverse Than That. We Never Try To Write ‘Heavy Metal Songs’ – We Just Try To Write The Best Songs We Can! Sometimes It Might Sound Like Pop, or Prog, or Gospel, or Disco, or Goth”

DISC REVIEW “OPULENT DECAY”

「カナダには偉大なバンドがたくさんいるけど、RUSH はアンタッチャブルな存在さ。19枚ものアルバムを全くの駄作なしで製作できるバンドが他にいるかい?彼らはキャリアを通じて何度も進化を遂げているし、常に適切で興味深い存在であり続けた。」
RUSH, TRIUMPH とカナダが生んだトリオは須らく、その音楽に絶佳の魔法を宿してきました。そしてその魔法は文字通り “呪文” の名を冠する若き三銃士 SPELL へと受け継がれていきます。
「”NWOBHM” や “NWOTHM” のラベルが貼られることが多いようには思えるね。おそらく CAULDRON, SKULL FIST, ENFORCER といった “ニューウェイブオブトラディショナルヘビーメタル” のムーブメントが勃興した時にバンドを始めたからだろうな。」
たしかに、SPELL はそのキャリアを通じてトラディショナルなメタルを磨き上げ、鮮やかな光沢を付与することに多大な貢献を果たしています。ただし、その狭い世界のみにとどまるには、SPELL の魔法はあまりに虹色です。
「僕たちの音楽は彼らよりもはるかに多様だよ。なぜなら僕たちは “ヘヴィーメタルソング” を書こうとはしていないから。ただ、できる限り最高の曲を書こうとしているんだ。だから時にはポップ、プログレッシブ、ゴスペル、ディスコ、ゴスのように聞こえるかもしれないね。良い音楽ならジャンルなんて気にしないのさ。」
“Opulent Decay” のサイケデリックな波光を受けて、SPELL の術式は神秘的なオーラとアクティブな胎動の共存を可能にします。エアリーなギタリズム、幾重にも重なるエセリアルなシンセ、叙情と憂いのハーモニー。時に Steve Harris を想起させる縦横無尽のベースラインはバンドの強力な碇です。
ポップ、プログレッシブ、ゴスペル、ディスコ、ゴスを巧みに操るメタルの新司教と言えば GHOST でしょう。ただし、バンドの首脳 Cam は GHOST や OPETH を目指しているわけではないと断言します。
「僕たちが自らを “Hypnotizing Heavy Metal” と称するのは、他のラベルが当てはまらないからなんだ。僕たちは音楽が魔法だと信じている。人々の現実を変える力を持った魔法だよ。”催眠術” をかけるようにね。それこそが僕たちの目標なんだ。」
ヒプノティックヘヴィーメタル。夢見心地の催眠術を施すヘヴィーメタルは、よりニッチでアンダーグラウンドな場所から現実を変える波動です。
BLUE ÖYSTER CULT の神曲 “(Don’t Fear) The Reaper” のヴァイブを纏う死神の哲学 “Psychic Death”、地下スタジアムの匂いを響かせるタイトルトラックに、よりリズミカルプログレッシブな “The Iron Wind”。何より、GHOST 成功の要因を抽出し黒魔術のポットで煮詰めたような “Deceiver” のロマンティシズム、訴求力にはただならぬものが感じられますね。
今回弊誌では、ベース/ボーカル Cam Mesmer にインタビューを行うことができました。「日本のバンドは大好きだよ!聖飢魔II、CROWLEY, LOUDNESS, GISM, THE EXECUTE, TOKYO YANKEES, THE COMES, G-SCHMITT, GHOUL なんかだね。日本には最高に強力でユニークなヘヴィーメタルとパンクの文化が根付いていて、僕はそこから最も影響されているんだよ。」どうぞ!!

SPELL “OPULENT DECAY” : 9.8/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【JAZZ SABBATH : JAZZ SABBATH】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MILTON KEANES (ADAM WAKEMAN) OF JAZZ SABBATH !!

“They Basically Made It Simpler, So Anyone With a Guitar And Half a Brain Could Play It. Yes It Appealed To The Masses, But Generally I Like To Think My Original Version Was More Intellectual.”

DISC REVIEW “JAZZ SABBATH”

1968年、バーミンガムの4人の青年、Tony Iommi, Bill Ward, Geezer Butler, Ozzy Osbourne が結成した BLACK SABBATH はヘヴィーメタル始まりの地として絶対的な信頼を得てきました。ただし、世界はその認識を覆すべきなのかも知れません。なぜなら、彼らの楽曲は完全なる “盗品” だったのですから。
60年代から70年代初頭にかけて、英国ジャズの新たな波を牽引していた JAZZ SABBATH。リーダーの凄腕ピアニスト Milton Keanes は将来を嘱望されていましたが、心臓の病で倒れ入院を余儀なくされてしまいます。
おかげで1970年にリリースを予定していたデビュー作の発売は延期となり、退院した Milton はまさかの事態に愕然とします。なんと BLACK SABBATH という見ず知らずのバンドが、彼の楽曲をヘヴィーメタルの雛形にアレンジして世に出してしまっていたのです。
「ちょうど入院していて、退院したら何が起こったのか全てを理解したよ。もちろん激怒したね。だけど真実を語る僕の言葉には誰も耳を傾けなかったし、信じてもくれなかった。」
Milton の怒りはもっともでしょう。その事件によって彼は以後50年間も辛酸を舐め続けることとなったのですから。
ただし、遂に真実を伝えるチャンスが巡ってきました。紛失していた JAZZ SABBATH のマスターテープが現在になって奇跡的に発見されたのです!!
「信頼できるアーティストたちを集め、このバンドを再開し、真実を伝えるのにこれほど長くかかってしまった。」
それでも魅力的な JAZZ SABBATH の音楽が、時の狭間へと埋もれずに済んだ事実は僥倖でした。世界中で何百万もの人々が崇拝しているヘヴィーメタルの教祖が、実際には音楽的なシャルラタンにすぎず、入院した寝たきりの天才から音楽を盗んだことの確かな証としても。
「彼らは基本的に僕の楽曲をよりシンプルにしていたね。だからギタープレイヤーなら誰でも、脳みその半分でプレイすることができたね。まあ、だからこそ大衆にアピールしたんだろうな。だけど、僕は自分のオリジナルバージョンの方がより知的だったと考えているよ。」
実際、JAZZ SABBATH のイービルなジャズは決して脳みそ半分で演奏可能なほどシンプルではありません。ウォーキングベースにピアノのインプロヴァイズ、4ビートのドラム。60年代のビバップスタイルが JAZZ SABBATH の基本です。
“Children of the Grave”, “Evil Woman” のようにドゥーミーな原曲に近いものもあれば、もとい BLACK SABBATH がわりと忠実にコピーを果たしたような楽曲もあれば、”Iron Man” のように突拍子も無いエアリーなアレンジで後のメタルへの移行が信じがたいような楽曲も存在します。
何より、名曲 “Changes” の神々しきピアノの調べ、コードの魔法は、いつ何時誰が演奏をしたとしても圧倒的な陶酔感と得も言われぬノスタルジアを運んでくれるのです。
今回弊誌では、このクソ下らない架空の物語を生み出した Milton Keanes こと Adam Wakeman にインタビューを行うことができました。
「僕が幼い時…いやゴメン、Adam が幼い時…というかきっと彼は父の影を少なからず追っていたと思うんだよね。だけど自分の足で立ち、自らの道を歩み出すときっと父に対して誇りと賞賛の気持ちしかなくなるはずなんだ。」BLACK SABBATH, Ozzy Osbourne との共演、さらに父はあの YES の心臓 Rick Wakeman です。どうぞ!!

JAZZ SABBATH “JAZZ SABBATH” : 66,6/10

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SITHU AYE’S TOP 10 ANIMES AND THEIR MUSIC TO GET YOU THROUGH SELF-ISOLATION


SITHU AYE’S TOP 10 ANIMES AND THEIR MUSIC TO GET YOU THROUGH SELF-ISOLATION

こんにちわ、Sithuです!よろしくおねがいします! I’ve been asked by Sin-san to do a quick write up about my top ten animes and their music to hopefully give you something to watch during COVID-19 self-isolation and quarantine. Thinking off of the top my head, my top ten probably changes a lot depending on how I feel and what I’ve watched recently, but it should include some older and more modern classics, as well as a mix of things I’ve really enjoyed watching. Hopefully you can find something new to watch in this list, or maybe re-watch something you haven’t in a while. With that all said and done, on to the list (consisting of things I’ve watched) in no particular order!

こんにちは、Sithu です!よろしくおねがいします!
Sin さんに頼まれて僕のトップ10アニメとその音楽について簡単に書いてみたよ。願わくば、COVID-19 パンデミックの予防と自己隔離の時を過ごす助けになればとね。
一位から考えてみたんだけど、僕のトップ10はおそらくその時の感じ方や最近見たものに応じて大きく変化するんだ。だけど古い作品とよりモダンなクラシック、そして僕が実際に今見て楽しんでいるものを組み合わせる必要があったね。このリストで新たな作品を発見したり、しばらく見ていないものをもう一度再訪したりして欲しいね。じゃあ見ていこう。順不同だよ!

1. Cowboy Bebop  (カウボーイビバップ, 1998, Sunrise)

I doubt any of you will have not heard of Cowboy Bebop, but in my eyes and the eyes of many others, it is an absolute classic and a masterpiece of Japanese animation. What Cowboy Bebop does so well is transcend the medium of anime, making it feel like its own piece of unique art. Following the motley crew of Spike Spiegel, Faye Valentine and gang, the show starts off loosely as a space western, with each episode telling its own unique story before the main narrative about Spike’s past masterly gets woven into the story.
Aside from how amazing the show is, the opening theme Tank! is iconic, as is the rest of the music in the show all composed by the incredible Yoko Kanno. What makes the show even more special is that every episode is related to a musical theme and somehow the plot of the episode and the music all tie together to create a cohesive whole. If you’ve not watched Cowboy Bebop, set aside some time and do so, because it is an absolute must watch in my opinion.

カウボーイビバップについて聞いたことがない人はいないと思うけど、とにかく僕と他の多くの人にとって、この作品は絶対的なクラシックであり、日本アニメーションの傑作なんだ。
カウボーイビバップが非常に高く評価されているのは、アニメというメディアを超えて、独自のユニークなアートのように感じさせてくれるからだよ。スパイク・スピーゲル、フェイ・ヴァレンタイン、それにギャングの胡散臭いクルーが登場して、ショーはゆったりとしたスペースウエスタンとして始まるね。各エピソードは独自のユニークなストーリーを語り、スパイクの過去に関するメインテーマが巧みに織り込まれていくんだ。
アニメの素晴らしさから離れても、オープニングテーマの “Tank!” は実にアイコニックで、残りの音楽すべても偉大な菅野よう子が作曲しているんだ。
この作品をさらに特別なものにしているのは、すべてのエピソードが音楽のテーマに関連し、不思議とエピソードのプロットと音楽がすべて結びついてまとまりのある総意を形成している点だと思う。
もし君がカウボーイビバップを見ていないとしたら、ぜひ時間をとって見て欲しいと思うよ。僕の意見では、絶対的なマストウォッチだから!

2. Neon Genesis Evangelion (新世紀エヴァンゲリオン, 1995, Gainax)

Another anime classic, Neon Genesis Evangelion was probably the show that got me to take anime seriously as a medium. It’s hard to appreciate it now with many dark and psychological anime that have been released since, but Evangelion was both ground-breaking and subversive. Most giant robot, or mecha, shows at the time were about defeating the bad guys as the good guys, but Evangelion changed all of that. The brainchild of legendary director Hideaki Anno, we follow Shinji Ikari and his descent into turmoil and anguish as the pilot of Eva Unit-01 as is forced to try to save the world while also trying to learn to live with himself as a person. Other iconic characters include Rei Ayanami, Asuka Langley Soryu and Gendo Ikari.
The opening theme for Evangelion, A Cruel Angel’s Thesis (残酷な天使のテーゼ), is incredibly iconic and well known amongst all fans of anime. The music of Evangelion was composed by Shirou Sagisu and combines both elements of intense action and drama, to sombre moments of loneliness. I also remember the music being incredibly eclectic with the use of popular music tunes such as Bart Howard’s Fly Me to the Moon, or one incredible surreal and unforgettable moment in the End of Evangelion that used what is pretty much a pop song reminiscent of The Beatles. Be prepared for a mind-bending mix of giant robot fights, psychoanalysis and lots of suffering if you’ve not seen Evangelion before.

もう一つのアニメの古典、新世紀エヴァンゲリオンは、おそらくアニメをメディアとして真剣に受け止めるきっかけになった作品だったと言えるね。それ以来、多くのダークで心理的なアニメがリリースされているから評価するのは難しいけど、エヴァンゲリオンは画期的でゲームチェンジングだったよね。
当時のほとんどの巨大ロボット、つまりメカアニメは善者が悪者を倒すことが大前提だったけど、エヴァンゲリオンはそのすべてを変えてしまったんだよ。伝説の監督、庵野秀明の発案は偉大だった。碇シンジはエヴァユニット-01のパイロットとして世界を救いながら、人間として生きることを学ぶんだ。そこに苦悩と怒り、葛藤があった。他にも、綾波レイ、惣流・アスカ・ラングレー、碇ゲンドウといった象徴的なキャラクターが存在したね。
エヴァンゲリオンのオープニングテーマ、”残酷な天使のテーゼ” は、信じられないほど象徴的で、全てのアニメファンの間でよく知られているね。鷺巣 詩郎によって作曲されたエヴァンゲリオンの音楽は、強烈なアクションとドラマ両方の要素を組み合わせて、孤独で悲しい瞬間を見事に映し出しているよ。
それに、Bart Howard の “Fly Me To The Moon” などのポピュラーミュージックから、驚異的にシュールで記憶に残る、THE BEATLES を彷彿とさせるポップソング “End of Evangelion” まで、実にエクレクティックだったことも覚えているね 。もし君がエヴァンゲリオンを見たことがないなら、巨大なロボットの戦い、精神分析、そして多くの苦しみを合わせたこの心を揺さぶる作品をぜひチェックして欲しいね。

3. Steins;Gate (シュタインズ・ゲート, 2014, White Fox)

An anime adaptation of the visual novel of the same name, Steins;Gate definitely falls into the modern classic category for me. It’s hard to really talk about Steins;Gate without spoiling it, but let’s just say we follow the oddball antics of Rintaro Okabe’s daily life as a university student before he and his friends quickly become in over their heads involved in something none of them ever expected to get caught up in.
I don’t really remember too much about the music in Steins;Gate, but what I do know is scenes ranged from relaxed, to tense, or heart-breaking, and the music definitely served to accentuate those feelings. Be prepared for a bit of a slow start, going into one of the best anime made in the 2010s. El Psy Congroo.

同名のライトノベルをアニメ化した、Steins; Gate は間違いなく僕とってモダンクラシックのカテゴリに分類されるよ。Steins; Gate について正しく語るのは難しいけれど、岡部倫太郎の大学生としての日常生活で彼の奇妙な振る舞いが、自身や彼の友人を頭を悩ます暇もなく、誰も予想していなかったこと巻き込んでいくストーリーさ。
Steins; Gate の音楽について鮮明に覚えているわけじゃないけど、リラックスしたシーンから緊張したシーン、悲痛なシーンまでさまざまな場面があって、それらの感情を強調するために音楽が役立っていだと思う。 2010年代に作られた最高のアニメの1つに浸る準備をして欲しいね。 “El Psy Congroo!”

4. Fate/stay night: Unlimited Blade Works (2014, Ufotable)

Okay, first off, the 2006 adaptation of Fate/stay night by Studio Deen never happened. Also, the Fate franchise as a whole is almost impenetrable with countless spin-offs and one of the world’s highest grossing mobile games in Fate/Grand Order. It’s easy to get lost in the myriad of Fate related things, but if you had to consume one piece of Fate media (aside from the original visual novel), it’s hard to argue against Fate/stay night: Unlimited Blade Works.
Following the adventures of Shirou Emiya, Saber and best girl Rin Tohsaka, we see our character caught up in a war between mages and heroic spirits from the past for the wish-fulfilling holy grail. What makes UBW so special in my eyes is how it doesn’t really feel like you’re watching an anime series when you watch it. The animation, the effects, the cinematography, the music, everything comes together to make create just an incredible fantasy show in general, never mind an anime.

まず最初に、僕はスタジオディーンによる Fate / stay night の2006年版に順応することはできなかったね。Fate のフランチャイズ全体としても、数え切れないほどのスピンオフがあって、世界で最も高い収益を上げているモバイルゲームの1つ Fate / Grand Order もあるからどこから入ればわからないかもしれないね。 Fate 関連の様々なことに夢中になるのは簡単だけど、Fate メディア(オリジナルのライトノベルを除く)の入り口を一つ選ぶなら、Fate / stay night:Unlimited Blade Works であるという答えに贖うことは難しいだろうね。
衛宮士郎、セイバー、そして最高の少女、遠坂凛といった愛すべきキャラクターは願いを叶える聖杯を求めて冒険し、魔術師と歴史上の英雄サーバントが繰り広げる戦争に巻き込まれていくんだ。 UBWを特別なものにしているのは、アニメシリーズを視聴している以上の体験ができることなんだ。アニメーション、エフェクト、シネマトグラフィー、音楽、すべてが一体となって、幻想的なファンタジーを生み出しているよ。アニメだとは思えないほどにね。

5. K-On! (けいおん!, 2009, Kyoto Animation)

If you’ve seen K-On! before, you’ll probably notice that the theme of the show of high school girls playing in a band matches quite closely with the theme of my Senpai EPs. If you thought that, then yes, you’d be correct, K-On! was definitely a big influence. In a different tact to the rest of the shows I’ve listed so far, this show has no action or high drama, and simply focuses on the day to day activities of Yui, Mio, Ritsu, Tsumugi and Azusa playing music in their club band.
If you want a comfy and relaxing experience, K-On! is your show. Also, the anime is all about music and features many fun J-rock tracks in line with the theme of the show. I’ll also always appreciate K-On! as one of the shows that really put the incredible studio Kyoto Animation on the map.

けいおん!を知っていれば、バンドで演奏する女子高生というテーマが、僕の “先輩EP” のテーマと非常によく似ていることに気付くだろう。そう思うのも無理ないね。君たちは正しいよ。けいおん!は間違いなく大きな影響だったね。
僕がこれまでに挙げた他の作品とは異なり、けいおん!にはアクションも壮大なドラマもないんだよ。単に、唯、澪、律、紬、梓がクラブでバンドをはじめ音楽を演奏する日々の活動に焦点を当てているだけだからね。
でも快適にくつろぎたいなら、けいおん!はまさにうってつけのアニメさ。それにストーリーがすべて音楽に関するものだから、テーマに沿った多くの楽しい J-ロックトラックを聴くことができるよ。それに、偉大すぎるスタジオ、京都アニメーションを世界に紹介した作品としてもいつも感謝しているんだ。

6. Puella Magi Madoka Magica (魔法少女まどか☆マギカ, 2011, Shaft)

I think all of us are at least aware of Sailor Moon and how it popularised the magical girl genre. So yes, ostensibly, Madoka Magica is a magical girl show. But if you are expecting butterflies, rainbows, and the power of love and friendship, you have another thing coming. I don’t want to spoil the show past this, but it is probably one of the most subversive pieces of anime media I have ever watched.
The opening theme is Connect by ClariS and the combination of the music and animation gives nothing away to the actual contents of the show. The score itself is sometimes beautiful, sometimes dark, and sometimes both. Madoka Magica is definitely a show I can describe as an experience, and it’s one I definitely recommend.

僕たちは皆、少なくともセーラームーンが魔法少女というジャンルをいかに普及させたか知っているよね。だから、そう、一見すると、まどかマギカは魔法少女のジャンルに区分される作品だよ。だけどここに、蝶、虹、愛と友情の力を期待しているなら、それとは全く別のことが起こっていくよ。決して台無しにしたいわけじゃないけど、おそらくこれまでに見た中で最も破壊的なアニメの1つだろうな。
オープニングテーマは ClariS の “コネクト” で、その音楽とアニメーションの組み合わせは実際の内容とはかけ離れているね。アニメのスコア自体は、時に美しく、時に暗く、時には両方。まどかマギカは間違いなく僕がアニメ以上の “体験” として説明できる作品で、絶対的にオススメだよ。

7. Shirobako (シロバコ, 2014, P.A. Works)

Shirobako has possibly one of my favourite opening scenes in anime ever. It shows Aoi Miyamori and her four friends in their animation club in high school promising to each other that they would all make an anime together, your usual anime dream affair. The next scene brings you straight down to earth, showing Aoi looking miserable stuck in her car in the height of Tokyo rush hour. This show tries to paint of a more realistic picture of the anime industry, showing panics to get shots and cuts together, delayed episodes and creative differences.
What I love though about the show though, is despite how down to Earth the show is, and just how relatable it must feel for anybody working in the anime industry to watch, the core of the show is that the reason any of these people are putting themselves through the deadlines and the stress, is that they all love anime and they all love creating anime. It’s very relatable as somebody who is in a different field and the show has an amazing emotional payoff.

SHIROBAKO のオープニングは、おそらく僕の好きなアニメのオープニングシーンの1つだね。まず、宮森あおいと彼女の4人の友人が高校のアニメーション同好会にいることを示し、皆でいつか一緒にアニメを作ることを約束するんだ。夢見がちだよね。でも次のシーンでは、東京のラッシュアワーで、あおいが車で立ち往生している悲惨な様子を描写する。現実を見せられるわけさ。
この作品は、アニメ業界をより現実的に描こうとしていて、カットをまとめるために起こるパニック、エピソードの遅れ、創造性の相違などを扱っているんだ。
この作品を気に入っているのは、アニメ業界で働いている人がどれほど大変か伝わるところさ。このアニメの核心は、彼らが期限とストレスを乗り越えながらも、アニメを愛し、アニメを作成するのが大好きだと描写しているところだよ。きっと他の分野で働いている人だって同じだろう。見返りのあるアニメさ。

8. Toradora! (とらドラ!, 2008, J.C. Staff)

I can’t remember exactly what time period it was but I remember almost every anime released was a romantic comedy. Obviously, every anime now is an isekai show (異世界, alternate world), but there was this time when romcoms were king. You can imagine that it would take a lot for a romcom to stand out amidst the crowd, but I think Toradora! does that handily. The show follows Ryuuji and Taiga help each other pursue their respective high school crushes, but in doing so, the pair grow closer to each other in the act.
Toradora! features many comedic moments, genuinely well written and likeable characters, and a compelling plot and romance. It’s also legitimately heart-warming and it brings a smile to my face when I recall this show.

どの時期だったか正確には思い出せないけど、かつてリリースされたほとんどすべてのアニメがロマンチックコメディって時代があったね。時を経て、明らかに今はすべてのアニメが異世界作品(オルタナティブワールド)だけど、ロムコムがキングだった時期があるんだよ。
大量のロムコムの中から一つを選ぶなら、難しいけどとらドラ!だと思う。この作品は、竜児と大河が高校生活をおくりながら互いの恋を応援し、そうすることで2人が近づいていくという内容だよ。
多くのコメディックな瞬間、真によく書かれた愛すべきキャラクター、そして説得力のあるプロットとロマンスが特徴かな。心温まる作品でもあり、この番組を思い出すと自然と笑顔になってしまうね。

9. Konosuba: God’s Blessing on this Wonderful World! (この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説, 2016, Studio Deen, J.C. Staff)

Did I mention that every anime nowadays is an isekai? Konosuba is an isekai. It’s also the first show on this list that is still ongoing with two seasons, two OVAs and a film. But yeah, as an isekai show, Konosuba has a lot of competition. What it does so well apart from being a comedy, is that the characters are all kind of awful in their own way, but that’s what makes them so enjoyable to watch. It reminds me a lot of British humour in a lot of ways.
Following the antics of Kazuma after being reborn in a fantasy world, the useless goddess Aqua, the explosion loli Megumi and the masochistic crusader Darkness, Konosuba is one of the funniest animes I have watched. You can’t help but laugh at their ridiculous antics and I highly recommend it to anybody that hasn’t seen it.

最近のアニメはすべて異世界系だと言ったっけ? そう、このすばは異世界系だよ。また、このリストではじめて、2つのシーズン、2つのOVAと1つの映画でまだ進行中の作品でもあるね。まあでも、異世界系全盛だから、このすばには沢山の競争相手がいるわけだよ。そこでコメディーとは別に優れている点は、登場人物がすべて何かしら酷い特徴を抱えていることなんだ。それが見ていてとても楽しいんだよ。イギリスのユーモアを思い出させてくれるね。
ファンタジーの世界で生まれ変わった後のカズマのふざけた態度、役に立たない女神アクア、爆発ロリ魔法使いメグミンと、マゾヒスティックなクルセイダー、ダークネス。コノスバは僕が見た中で最も面白いアニメの1つだね。きっと彼らのとんでもなくふざけた態度を笑わずにはいられないので、ぜひお勧めだよ。

10. A Place Further than the Universe (宇宙よりも遠い場所, 2018, Madhouse)

For my final entry, I tried to think of an anime that really left an impression on me in the last two years and A Place Further than the Universe is my definite pick. The story is about four girls who through various circumstances end up going on a trip to Antarctica together on the surface. It really feels like a modern adventure story and by undertaking this journey the four girls grow, learning about themselves and each other.
It’s a genuinely heart-warming experience watching this show and with time I feel like it has the potential to be considered one of the modern greats. If you haven’t heard of or watched it, A Place Further than the Universe is definitely worth your time!

最後のエントリーは、過去2年間で本当に印象に残っているアニメを考えてみたよ。僕が選んだのは、宇宙よりも遠い場所。物語は、様々な状況を経て、結局、南極大陸への旅に出かけた4人の少女について。本当に現代の冒険物語のように感じられるし、この旅に乗り出すすることで、4人の女の子は成長し、自分自身とお互いについて深く学ぶんだ。
本当に心温まる体験で、時間の経過とともに、現代の偉大な作品の一つと見なされる可能性があると感じているね。もし、この作品を聞いたことも見たこともないなら、宇宙よりも遠い場所は間違いなく君の時間を割く価値があるよ!

So that’s my list at the top of my head right now. I find it really difficult to come up with top ten lists, but I feel like the ten I’ve included are representative of my overall tastes. I kind of stopped talking about music part way through as well, but rest assured all these shows have good soundtracks that definitely add to what make each show great in my opinion. Anyway, hopefully you end up re-watching some classics, or find something new to watch.
I’m currently working on Senpai III during this time and it will be a full-length album, as well as telling the story of the girls from the Senpai EPs trying to figure out their lives as they graduate high school.
Stay safe and well and wish you all the very best!

これが、現時点でのトップリストだよ。上位10作のリストを作成するのは本当に難しかったけど、ここに挙げた10作品は僕の全体的な好みを代表していると感じるね。音楽の話は途中でやめちゃったけど、これらすべての作品には優れたサウンドトラックが存在し、それぞれの作品をより素晴らしいものにしていることは間違いないね。クラッシックをいくつか再視聴したり、新たな作品を見たいと思ってくれれば嬉しいね。
現在、僕はこの自己隔離の時期に “Senpai III” に取り組んでいるよ。フルレングスのアルバムになる予定で、高校を卒業した “Senpai EP” の少女たちが自らの人生を理解し発見し始める物語になるんだ。
Stay Safe and Well! 皆様のご多幸をお祈りします!

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